仮想通貨って専門用語が多くて初心者の方には難しく感じてしまいますよね。
これから仮想通貨やNFT、Move to Earnを始めてみたい方にとって「仮想通貨は専門用語が多くてなんだか難しく感じてしまう」なんて人も多いのではないでしょうか?
なかには正しい意味はよくわからないけどなんとなくその言葉を使っているなんて人も意外と多いです。
この記事では仮想通貨やNFT、Move to Earnでよく使われる用語について解説していきます。
こんな方はぜひ参考にして頂けたらと思います。
仮想通貨に関する基礎用語
暗号通貨(仮想通貨)
暗号通貨(Crypto Currency)とは、セキュリティ対策として暗号技術が使われているインターネット上に存在するデジタル通貨であり、様々なサービスで決済として使えたり、仮想通貨取引所で円やドルなどの法定通貨との交換が可能です。
国家が価値を保証する法定通貨(円やドル)等とは異なり、仮想通貨は公的な発行者や管理者がおらず、市場における需要と供給のバランスにより価値が決まっています。
日本国内では暗号通貨の他に「仮想通貨」や「暗号資産」と呼ばれますが意味は同じです。
ブロックチェーン
ブロックチェーン(block chain)とは、ネットワーク通信における分散ネットワーク暗号化技術であり、主に仮想通貨で用いられている通信技術です。
現在はブロックチェーン=仮想通貨という認識を持つ方も多いですが、ブロックチェーン技術は仮想通貨だけでなく幅広い用途での活用が期待されている次世代の通信技術です。
ブロックチェーンの特徴として以下のことが挙げられます。
コンセンサスアルゴリズム
コンセンサスアルゴリズムとは、ブロックチェーンネットワークにおいて、新たな取引内容をブロックとして追加する際のデータの真正性を担保するルールのことを指します。
ブロックチェーン技術で使われているコンセンサスアルゴリズムにはいくつか種類があり、ビットコインで採用されているPoW(Proof of Work)やイーサリアムやADAで採用されているPoS(Proof of Stake)以外にも様々な種類があります。
この違いによって、PoWではマイニングと呼ばれる承認作業に参加することで報酬が得られたり、PoSではステーキングと呼ばれる特定の暗号通貨を保有することで報酬を得られるなど、ブロックチェーンへの貢献方法や報酬の得られ方が変わってきます。
マイニング(採掘)
ブロックチェーン上で行われた取引記録は全てブロックチェーンに記録されますが、新たに取引が行われた時は膨大な計算のもと取引の検証を行い、新たにブロックを追加する承認作業が行われます。
この取引の承認作業のことをマイニング(採掘)と呼びます。
ビットコインなどで使われているPoWと呼ばれる仕組みのブロックチェーンでは、マイニングをして承認作業に成功した人に報酬が支払われる仕組みになっています。
スマートコントラクト
スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上でプログラムによって決められた処理を自動的に行ってくれる仕組みです。
スマートコントラクトを活用することで、契約の履行や価値の移転を自動的に行うことができ、契約の透明性を保ちながら契約のコストを削減することができるといった特徴があります。
ブロクチェーン上で動作する分散型アプリケーション(dApps)などもスマートコントラクトを活用したものになります。
ハードフォーク
ハードフォークとは、ブロックチェーンが何かしらの理由でそれまでのものとは互換性を持たない新たな仕様のチェーンとして分岐することです。
例として、ビットコインから分岐してビットコインキャッシュができたり、イーサリアムがイーサリアムクラシック(ETC)と現行のイーサリアム(ETH)に分岐したことが挙げられます。
ハードフォークは言わば、チェーンの暖簾分けのようなもので、分岐したものは以前のチェーンと互換性を持たず、新たなチェーンとして活用されます。
ビットコイン
ビットコイン(Bitcoin:BTC)は2009年に運用が開始された世界初の仮想通貨であり、現在でも仮想通貨の時価総額1位の最もメジャーな仮想通貨です。
2008年にサトシ ・ナカモトと名乗る人物がビットコインの構想についての論文をネット上に公開し、それを基に運用が開始されました。
サトシ・ナカモト
サトシ・ナカモトはビットコインの生みの親と言われている人物です。
2008年に世界で初めてビットコインの構想についてまとめた「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System. (Nakamoto)」という論文がSatoshi Nakamotoという名義でネット上に公開され、この論文を基に現在のビットコインが作られました。
サトシ・ナカモトという人物は名前こそ日本人名ですが、完全に匿名で論文が発表されており、現在でもどこの国の誰なのか正体がわかっておりません。
イーサリアム
イーサリアム(Ethereum)とは「分散型アプリケーション(dApps)」や「スマートコントラクト」を動かすことのできる分散型オープンソースのブロックチェーンプラットフォームです。
このイーサリアムネットワーク内で使われる独自通貨が「Ether(イーサ:ETH)」になります。
イーサリアムでは、イーサリアムブロックチェーンと互換性を持つ仮想通貨をつくることができる共通規格「ERC-20」が用意されており、これによって誰でも簡単に独自の仮想通貨を作ることができるようになりました。
厳密には、イーサリアムはブロックチェーンのプラットフォームを指す言葉であり、仮想通貨ではないのですが、一般的に独自通貨である「Ether(イーサ)」のことを「イーサリアム」と呼ぶ人が多く、イーサリアムといえば仮想通貨であるETHを指すことが多いです。
ガス代
ガス代とは、イーサリアム上で取引(トランザクション)を実行する際に必要となる手数料のことです。
仮想通貨で取引を行う際には、ブロックチェーンの承認作業が必要となりますが、ガス代はこの承認作業(マイニングやステーキング)を行った人に対して支払われる手数料となります。
ガス代は海外におけるチップのようなもので、ユーザー自身が料金を設定することができます。ガス代が高い取引から優先して実行され、取引の承認時間がより短くなります。逆にガス代が低いと承認作業の優先順位が下がり、承認時間が長くなってしまいます。
イーサリアムでは取引手数料とは別にガス代が必要になるということを覚えておきましょう。
ウォレット
ウォレットはその名の通り、仮想通貨を保管する財布のようなものです。
様々な仮想通貨のアドレスと秘密鍵を保有するものであり、取引所の機能として提供されていたり、アプリケーションとして提供されていたり、紙や専用のデバイスで提供されているなど形式によって様々なものがあります。
また、ウォレットには常にインターネットと繋がっている「ホットウォレット」や普段はネットワークとは切り離されて保管されている「コールドウォレット」の2種類があります。
コールドウォレット
コールドウォレットは、ウォレットをネットワークから切り離して安全なところで保管する保管方法のことを言います。
コールドウォレットはネットワークに繋がっていないため、不正アクセスやハッキングなどの被害に遭うことがなく、セキュリティレベルが非常に高いことが特徴として挙げられます。一方で、ネットワークに繋がっていないため、仮想通貨の送金に手間がかかるなどのデメリットがあります。
コールドウォレットの代表的なものとしてペーパーウォレットやハードウォレットなどがあります。
ホットウォレット
ホットウォレットはウォレットをインターネットに接続された状態で保管する保管方法のことを言います。
ホットウォレットはインターネット環境があれば、場所や端末を選ぶことなくアクセスすることができ、手軽に仮想通貨を送金したり受け取ることができ利便性が非常に高いことが特徴として挙げられます。一方で、インターネットに接続された状態であるため、セキュリティ面ではコールドウォレットには劣ってしまいます。
ホットウォレットは様々なアプリケーション(PCやスマホ、Web等)が提供されており、一般的に仮想通貨ユーザーが使うウォレットはホットウォレットであることが多いです。
秘密鍵
秘密鍵とは、仮想通貨の所有者であることを証明する機密データのことで、プライベートキーとも呼ばれます。
秘密鍵は仮想通貨を所有している所有者のみが知る情報であり、銀行口座などの暗証番号のような役割を担っています。
一般的には秘密鍵はウォレット内で管理・保管されますが、秘密鍵が万が一他人の手に渡ってしまうと、所有している仮想通貨を自由に送付されてしまうので厳重に保管する必要があります。
また一般的な金融機関(銀行や証券会社)であれば暗証番号がわからなくなっても窓口で手続きすれば変更することが可能ですが、仮想通貨の秘密鍵は紛失してしまった場合に使用することができなくなりますので注意が必要です。
シードフレーズ(ニーモニックフレーズ)
シードフレーズとは、12〜24個の英単語からなるパスワードであり、ウォレットに保管されている秘密鍵にアクセスすることができます。
ひとつのウォレットに対してひとつのシードフレーズが生成され、主にウォレットの復元時に使用されます。
ウォレットによっては「ニーモニックフレーズ」や「パスフレーズ」といった呼ばれ方をしますが基本的には同じものです。
シードフレーズが万が一他の人の手に渡ってしまうと、あなたのウォレットに保管されている秘密鍵を見ることができるようになり、仮想通貨を自由に送付されてしまうので厳重に保管する必要があります。
DAO
DAO(Decentralized Autonomous Organization)は特定の管理者がおらず、投票権を持つユーザーの投票により運営方針が決定する、分散型自律組織のことを言います。
ブロックチェーン上で誰でも組織に参加することができ、ガバナンストークンを保有しているユーザーがプロジェクトに対する提案や意思決定をする投票の権利が与えられます。
DAOの仕組みは様々な暗号通貨プロジェクトやNFTプロジェクトで取り入れられており、新世代の組織の在り方として近年とても注目を浴びています。
DAOには以下のような特徴があります。
DApps(分散型アプリケーション)
DApps(分散型アプリケーション)とは、ブロックチェーン上でスマートコントラクトを利用することで実現できるアプリケーションです。「ダップス」と発音されています。
ブロックチェーン上でオークションプラットフォームなどのサービスやブロックチェーンゲームなど、様々なアプリケーションが提供されています。
ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは、企画や構想、技術的な内容を説明する公開文書のこと。
仮想通貨やNFT、アプリなどのプロジェクトについての説明書のようなもの。
スケーラビリティ問題
スケーラビリティ問題とは、特定のブロックチェーンに利用者が集中し過ぎることで、取引処理の遅延や手数料の高騰が起きてしまう問題のことを言います。
特に、イーサリアムでは利用者が年々増加していることから、取引が集中する時間帯に手数料が高騰したり、取引の処理が遅延するなどの問題に悩まされており、この問題を解決するために様々な技術革新が行われています。
仮想通貨の種類に関する用語
トークン
トークンとは、仮想通貨業界では一般的に、既存のブロックチェーン技術を利用して発行された仮想通貨のことを指します。
トークンという言葉は明確に定義されておらず、現在仮想通貨業界では主に2つの意味で使われることがあります。
広義では、ブロックチェーン技術を使って発行された仮想通貨のことを意味し、「トークン=仮想通貨」となります。
一方で、狭義では、企業または個人により、既存のブロックチェーン技術を用いて発行された独自の仮想通貨のことを意味し、ビットコインやイーサリアムのように独自のブロックチェーンを持っている仮想通貨はトークンと呼ばれないことが多いです。
どちらの意味を指しているかはその時の文脈から判断する必要があります。
アルトコイン
アルトコインはAlternative Coin(代替のコイン)の略であり、ビットコイン以外の仮想通貨のことを指します。
草コイン
草コインとは、時価総額が低くマイナーな仮想通貨のこと。ネットスラング。
新興の仮想通貨などは、知名度や時価総額が低く、ボラティリティが高く(値動きが激しく)ハイリスク・ハイリターンなことも多いです。
ミームコイン
ミームコインとは、インターネット上で普及しているジョーク(ミーム)をもとにして作られた仮想通貨のことを意味します。
ミームコインとして有名なものに、柴犬をモチーフにしたジョークコインである「Dogecoin(DOGE、ドージコイン)」やドージコインをさらにモチーフにした「Shiba-Inu(SHIB、柴犬コイン)」、2ch発祥のアスキーアートをもとにした「モナコイン(MONA)」などがあります。
ドージコインや柴犬コインはもともとネタとして作られたにも関わらず、仮想通貨の時価総額ランキングでも上位に位置しており、多くのユーザーから愛されています。
ステーブルコイン
ステーブルコインとは安定した価格を実現するように設計された仮想通貨のこと。
仮想通貨は一般的に価格変動が激しく、決済での実用性に課題があると言われており、ステーブルコインはその課題を解決するために生み出されました。
価格を安定する手段として、ドルなどの法定通貨と価格を連動させる(ペッグ)することで価格を安定する法定通貨担保型や仮想通貨の供給量をシステム的にコントロールすることで価格を安定させる無担保型など、価格を安定させる仕組みによっていくつかのタイプに分かれます。
有名なステーブルコインとして、米ドルと連動して価格が変動するTether(USDT)やUSDCなどがあり、仮想通貨で資産形成をする時の投資先として人気を博しています。
ガバナンストークン
ガバナンストークンとは、DAO(分散型自律組織)プロジェクトの運営に関わる議決権をもったトークンです。
DAOではプロジェクトごとに独自のガバナンストークンが発行されることが一般的であり、ガバナンストークンの保有量に応じて、プロジェクトの意思決定(投票)の権利が付与されます。
また、プロジェクトによってはガバナンストークンの保有量によってプロジェクトに対して提案する権利などが付与されることもあります。
取引所関係の用語
仮想通貨取引所
仮想通貨取引所とは、ユーザー間での仮想通貨の売買を仲介するサービスです。
取引所では円やドルなどの法定通貨と仮想通貨の売買も行うことができます。
日本国内では2017年4月1日から、国内で仮想通貨と法定通貨との交換サービスを行うには、金融庁へ暗号資産交換業の登録が義務付けられました。
仮想通貨販売所
仮想通貨販売所は取引所業者とユーザー間で仮想通貨の売買を行うサービスです。
取引所がユーザー間での売買だったのに対し、販売所は取引所業者とユーザー間の売買になります。
仮想通貨取引所を行っている業者は取引所と販売所の両方のサービスを備えていることが一般的です。
上場
仮想通貨における上場とは仮想通貨取引所で仮想通貨の取扱い(売買)が開始されることを言います。
取引所で取扱い(売買)が開始されることで、その取引所を通じて誰でも仮想通貨を購入することができるようになり、需要と供給のバランスによって市場で価格がつくことになります。
一方で、仮想通貨は取引所に上場するまでは、その仮想通貨は市場で売ることができないため、市場での価格が付いていないことになります。
板取引
板取引とは、価格ごとの買い注文や売り注文が掲載されている板を用いて取引する方法であり、株式取引や先物取引などでは昔から使われている取引手法です。
板とは買いたい(売りたい)価格と数量がリアルタイムで反映される一覧表であり、今どの価格でどれくらい買いたい(売りたい)人がいるのかがわかります。
成行注文
成行(なりゆき)注文とは、売買を行うときに値段を指定せずに現在の価格で数量だけ指定して購入する注文方法です。
成行注文では買い注文を入れた場合は一番安い売り注文と売買が成立し、売り注文を入れた場合は一番高い買い注文と売買が成立します。
成行き注文は指値注文よりも優先して売買が成立するため、欲しい数量を確保したい場合は取引が成立しやすいのが特徴です
指値注文
指値(さしね)注文とは、希望する売買価格と数量を指定して注文する注文方法です。
例えば、この仮想通貨を「500円で100枚買いたい」「1000円で50枚売りたい」と言ったように希望価格と枚数を予約できる注文方法です。
指値注文では指定した価格ちょうどでなくても、希望価格より安ければ買い、希望価格より高ければ売りが執行されます。
指値注文は自分が希望する価格で仮想通貨を買うことができる一方で、自分が欲しい価格や数量の条件で取引相手がいないと売買が成立しないため、自分が欲しいタイミングで売買できない場合もあります。
ICO
ICOとはInitial Coin Offeringの略称で、企業やプロジェクトが仮想通貨で資金調達を行うことを意味します。
ICOは株式投資における未公開株のようなものであり、出資者は上場前の仮想通貨を安く買い、取引所に上場したときに大きく売り抜けることを目的として投資する人が多いです。
株式投資の世界でも、全ての会社が上場できるわけではないように、ICOプロジェクトも上場までに至らなかったり、上場したとしても値段がつかず大きな損失となるリスクもあるため、企業やプロジェクトの見極めは非常に重要になります。
また、ICOは株式での資金調達(IPO)と違い、誰でも審査無く行うことができてしまうことから、最初から詐欺を目的にICOを行っているプロジェクト(スキャム、ラグプル)も横行しており金融庁から注意喚起もされています。
CEX(中央集権型取引所)
CEXとは、Centralized Exchange(中央集権型取引所)の略称で、中央組織が管理・運営する取引所のことを言います。
CEXは昔からある一般的に知られているビジネス形態であり、株式やFXの取引所(証券会社)と同じ仕組みです。
コインチェックやbitbankなど日本国内で暗号資産交換業の登録をしている取引所は全てCEXです。また、世界最大手取引所であるバイナンスやCoinbaseなどもCEXです。
DEX(分散型取引所)
DEXとは、Decentralized Exchange(分散型取引所)の略称で、スマートコントラクトによって自動で仮想通貨の交換を実現する交換所のことです。
DEXは中間業者を排除してユーザーが互いに直接取引できるため、手数料が安く、ユーザーは常に自分のウォレットに全資産を直接保有するといった特徴があります。
有名なDEXとして、Uniswap、Pancakeswap、Sushiswapなどがあります。
DeFi(分散型金融)
DeFiとは、Decentralized Financ(分散型金融)の略称で、中央の管理者がおらず、スマートコントラクトという自動で取引を承認する金融システムのことを言います。
従来の金融システムはCEX(中央集権型金融)と言い、銀行や証券会社などに資金を預けるなど取引をするためには必ず管理者を経由する必要がありますが、De-Fiは管理者を介さずにユーザー間で金融サービスを利用できます。
DeFiでは、ユーザー間の取引はブロックチェーン上に記録されるため、透明性が高く、データの改ざんなどもされにくいといった特徴があります。
また、DeFiには、仮想通貨を貸し付けて利息が得られるレンディングや特定の通貨ペアを預けて通貨の流動性を提供するイールドファーミングなどの方法で仮想通貨を稼ぐことができる仕組みがあります。
スワップ
仮想通貨におけるスワップとは、保有している仮想通貨を別の仮想通貨に交換することを意味します。
スワップは同じブロックチェーン上で発行されている仮想通貨同士を交換するものであり、異なるブロックチェーン上の仮想通貨と交換する場合にはブリッジと呼ばれる特殊な方法が必要になります。
ブリッジ
仮想通貨におけるブリッジとは、あるチェーン(ブロックチェーンネットワーク)上の仮想通貨を異なるチェーン上に移動させること、またはそれを行うツールを意味します。
全ての仮想通貨はブロックチェーン上に発行されていますが、本来であればそのチェーン上に発行されている仮想通貨をそのまま別のチェーンに移動させることはできません。
仮想通貨ブリッジは、異なるブロックチェーン間で仮想通貨を移動(移植)することができるツールであり、ブロックチェーン間の情報やトークンのやり取りを可能にしてくれます。
ステーキング
ステーキングとは、仮想通貨を保持しブロックチェーンネットワークに参加することで、対価として保持した数量や期間に応じて報酬が受け取れる仕組みのことです。
ステーキングはPoSという仕組みを使っている仮想通貨でのみ可能であり、仮想通貨を保持することでブロックチェーンの維持や承認に貢献できる仕組みになっており、その対価として仮想通貨を得ることができます。
資産を動かさなくても仮想通貨を増やせる運用方法として注目されており、仮想通貨を保持しているだけで高利回りの報酬が得られるといったメリットがあります。一方で、ステーキング(預け入れ)期間中は仮想通貨を売買することができないといったデメリットがあります。
よく似た仕組みとしてレンディングと呼ばれる仕組みもあります。
レンディング
レンディングとは、保有している仮想通貨を取引所に貸し出し、その対価として報酬を受け取れる仕組みのことです。
いわば定期預金のようなもので、貸付期間や最低預け入れ量、利率などは各取引所ごとに異なります。
レンディングは年利1〜10%と一般的な銀行預金金利などよりも高利回りであることで注目されていますが、一方でレンディング期間中は途中解約できないため、値動きの激しい仮想通貨では価格変動で損をしてしまうリスクもあります。
一定期間預けることで報酬を得られるということでステーキングと非常によく似ていますが、ステーキングは仮想通貨を「保有」してブロックチェーンシステムに貢献するのに対し、レンディングは取引所に「預け入れ」て仮想通貨の流動性に貢献しているといった違いがあります。
また、レンディングは預け入れの期間中の引き出し制限がかかるため、ステーキングよりも高利回りであることが多いです。
イールドファーミング
イールドファーミングとは、Defi(分散型金融)サービス、主にDEX(分散型取引所)に仮想通貨を預け入れることで、仮想通貨の流動性を提供する対価として金利報酬や取引手数料の一部などを報酬として得る仕組みのことです。
DEX(分散型取引所)は特定の管理者がいないため、ユーザーから預け入れられた仮想通貨をもとに流動性を確保したり貸付することができます。
ユーザーはDEXに仮想通貨を預け入れることで、DEXの流動性を提供することになり、その対価として金利報酬や取引手数料の一部を報酬として得ることができます。
イールドファーミングとレンディングは非常に良く似ていますが、イールドファーミングは一度に2種類以上のトークンを同じ額だけ流動性プールに預け入れるといった点がレンディングとの違いになります。
また、イールドファーミングのなかでも報酬として独自のガバナンストークンを得ることを流動性マイニングと呼ばれています。
流動性マイニング
流動性マイニングとは、Defi(分散型金融)サービス、主にDEX(分散型取引所)に仮想通貨を預け入れることで、仮想通貨の流動性を提供する対価として独自のガバナンストークンを報酬として得る仕組みのことです。
流動性を提供する対価としてガバナンストークンを得ることから、イールドファーミングのなかでも報酬としてガバナンストークンを得る場合は流動性マイニングと呼ばれています。
バーン(焼却)
バーン(焼却)とは、仮想通貨の運営者が保有している仮想通貨の一部を永久に使えないようにする行為のことです。
バーンは二度と仮想通貨が取り出せなくなるウォレット(バーンアドレス)に仮想通貨を送金することで行われます。
バーンは、仮想通貨の流通量を減らし、希少性を高めることでその仮想通貨の価値を上げる目的で行われます。
仮想通貨は需要と供給のバランスで価格が決まりますが、バーンによって流通量をコントロールすることで、通貨の価値が著しく下がることを防ぐといった目的で行われることが多いです。
ラグプル(Rug-pull)
ラグプル(Rug-pull)とは、De-fiにおいて資金の流動性のためにステーキングやレンディング、イールドファーミングなどで預けられた資金(プール金)を運営が持ち逃げすることを意味するスラングです。
近年は世界中で非常に数多くの仮想通貨プロジェクトが立ち上がっており、なかには詐欺目的で資金を集めているプロジェクトなども存在します。
特に海外プロジェクトの場合はトラブルがあっても対処方法がなく泣き寝入りするしかないなんていう被害も多数発生しています。
スキャム(SCAM)
スキャム(SCAM)とは、日本語で「詐欺」という意味であり、仮想通貨界隈では他人を騙して仮想通貨を不正に入手することや詐欺目的のプロジェクトのことを指します。
ICOなどでは、サイトやホワイトペーパーだけを作って資金調達を行い、開発の実態が無い詐欺が横行し、金融庁などでも注意喚起がされています。
他にも、SNSなどでプレゼント企画を装い、ウェブサイトにウォレットを接続させて資金を不正に奪い取る詐欺なども横行しており十分な注意が必要です。
NFT関係の用語
NFT
NFTとは、Non-fungible toke(非代替性トークン)の略称で、ブロックチェーン技術を活用してデジタルデータに代替不可の唯一性(替えがきかない世界で唯一のもの)という価値をもたせるものになります。
従来であればデジタルデータは簡単に複製することができてしまい、希少価値がありませんでしたが、ブロックチェーン技術を使うことでデジタルデータに唯一無二の価値を付けられるようになったのがNFTです。
NFTは仮想通貨と同様に、対応したウォレットで保管、送信することができ、仮想通貨と同じように他の人に送ったり受け取ったりすることができます。
NFTにはデジタルアートやゲーム内のアイテムなど様々な方面で活用され、作権・不動産の所有権証明などの分野でも実用化が進んでいます。
マーケットプレイス
マーケットプレイスとは、本来の意味は誰でも自由に参加できるインターネット上の取引所のことを意味します。
とりわけ仮想通貨界隈では、NFTを誰もが売ったり買ったりできるNFTマーケットプレイスを指すことが多いです。
NFT界隈では、Open seaやMagic EdenといったNFTマーケットプレイスが有名です。
ミント(Mint)
ミント(Mint)とは、スマートコントラクトを使ってNFTを生成し新たに発行することです。
ミントは、スマートコントラクトが実装されているブロックチェーン上にNFT化したい情報が書き込まれること(これを”オンチェーン”という)で発行されます。
ミントするには「ガス代」と呼ばれる手数料が発生します。
ギブアウェイ(Giveaway)
ギブアウェイ(Giveaway)とは、無料でNFTをプレゼントすることを言います。
製作者(運営)がNFTの認知度を高めるためや、個人がフォロワー数を稼ぐためにギブアウェイ企画をやる方が多いです。
TwitterなどのSNSでは、フォロワー数稼ぎにAmazonギフト券プレゼントなどをやっている人がいますが、そのNFTバージョンだと思って問題ありません。
エアドロップ(Airdrop)
エアドロップ(Airdrop)とは、企業や仮想通貨プロジェクトがマーケティングの一環として無料で仮想通貨やNFTを配布するイベントのことを言います。
ギブアウェイと似ていますが、エアドロップ(Airdrop)の場合は、仮想通貨を無料で受け取るために特定の条件を定めていることがあります。
例えば、特定の仮想通貨を保有したり、SNSに決められた投稿を行ったり、自社のサービスを利用した方などが条件として定められることがあります。
AMA
AMAとは、仮想通貨やNFTプロジェクトの運営者が開催するインターネット上でのライブ配信のことです。
AMAはAsk Me Anythingの略であり、「何でも聞いて下さい」という意味を持っており、開発者によるプロジェクトの報告やユーザーからの質疑応答、ユーザーとの交流などを目的に行われます。
特に仮想通貨界隈のAMAは割とフランクに行われることが多く、プロジェクト運営者の人柄なども知れる良い機会として活用されています。
ATH
ATHとは、All Time Highの略称で、過去最高値を意味します。
主にNFTの取引額が過去最高値を記録したときなどに使われますが、最近では仮想通貨においても使われることがあります。
PFP
PFPとは、Profile File Pictureの略称で、SNSなどで使用するプロフィール画像として作られたNFTのことを意味します。
近年では、InstagramやTwitterなど様々なSNSでプロフィール画像にNFT画像を設定できるようになっており、海外を中心にプロフィール画像をPFPにすることが流行っています。
Game-Fi
Game-Fiとは、GameとFinance(金融)の造語であり、ゲームをプレイすることで仮想通貨やNFTを得ることができ、それで現実世界のお金を稼ぐことができるものを意味し、文脈によってはその経済圏全体を指す場合もあります。
遊んで稼ぐという意味の「Play to Earn」と同じ意味で使われることが多いです。他にも「ブロックチェーンゲーム(BCG)」や「NFTゲーム」などと呼ばれることもあります。
Play to Earn(P2E)
Play to Earn(P2E)とは、ゲームをプレイしてお金を稼ぐことができるブロックチェーンゲーム(NFTゲーム)のことを指します。
Play to Earnは従来のゲームにブロックチェーン技術を組み合わせることで、ゲーム内で仮想通貨やNFTを獲得でき、それを市場で売買できるといった特徴を持ちます。
同じ意味として「Game-Fi」と呼ばれることがあります。
Move to Earn(M2E)
Move to Earn(M2E)とは、身体を動かしたり運動することでお金を稼ぐことができるブロックチェーンゲーム(NFTゲーム)のことを指します。
Move to Earnは従来のフィットネスアプリやゲームにブロックチェーン技術を組み合わせることで、ゲーム内で仮想通貨やNFTを獲得でき、それを市場で売買できるといった特徴を持ちます。
もともとPlay to Earnという言葉が先行で使われており、STEPNというM2Eアプリの登場により生み出された言葉とも言われています。
X to Earn(X2E)
X to Earn(X2E)とは、Play to EarnやMove to Earnのように何かをすることでお金を稼ぐことができるブロックチェーンゲーム(NFTゲーム)のことを指します。
最近では、寝ることで稼げるSleep to Earnや学ぶことで稼げるLean to Earnなど様々なプロジェクトが登場しています。
これらを全て総称してX to Earnと呼ばれます。
その他用語
チャンポン・ジャオ(通称cz)
チャンポン・ジャオ(通称CZ)は世界最大手取引所「Binance(バイナンス)」の創業者です。
Twitter等のSNSでは愛称としてCZと呼ばれることが多いです。
サム・バンクマン=フリード(通称アフロ、SBF)
サム・バンクマン=フリード(通称アフロ、SBF)は世界最大手取引所「FTX」の創業者です。
Twitter等のSNSでは愛称としてアフロやSBFと呼ばれることが多いです。
2022年11月に起きたFTX破産の件で多くの注目を浴びました
Alameda Research(アラメダリサーチ)
Alameda Research(アラメダリサーチ)とは、FTXの親会社に当たる暗号資産投資・トレーディング企業であり、数々のブロックチェーンプロジェクトへ出資を行っています。
2022年11月に起きたFTX破産の要因ともなっており、今後被害者への保障などの動向が注目されています。
ヴィタリック・ブテリン
ヴィタリック・ブテリンはイーサリアムの開発者であり、イーサリアムの産みの親です。
2013年、当時19歳のヴィタリック・ブテリンがWEB上に「Ethereumプロジェクトのホワイトペーパー」を発表し、イーサリアムが世の中に知れ渡りました。
仮想通貨・NFTの用語解説 まとめ
この記事では仮想通貨やNFTで使われる用語について解説を行いました。
仮想通貨界隈は横文字や専門用語が多く、初心者にとってはとっつきにくいかもしれませんが、仮想通貨を扱っていれば慣れますので、ぜひ本記事を参考に意味を知って頂けたらと思います。
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